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アニメ化で『ブレンド・S』に興味を持った人が原作を読んではいけない3つの理由

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アニメの各話レビューも毎週更新しています。

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「ひでりのことだけ知りたい」という方はこちらの記事もどうぞ。

アニメ第8話からついに登場! 『ブレンド・S』神崎ひでりは、カッコかわいい男の娘アイドル

 

まんがタイムきららキャラットの人気作『ブレンド・S』。

2017年2月号でアニメ化が発表され、2017年10月からの放送を予定している。

公式サイトも既にオープンしていて、作品のあらすじ、主要キャラの設定画、PVなどが掲載されている。

特に、ヒロインの苺香が「ドS」属性を持っていることが強調されている。

アニメ化によって初めてこの作品を知った人の中には、苺香に罵られたい、踏まれたいと、放送を心待ちにしている人も多いだろう。

 

しかし、予習目的で原作を読むのはおすすめしない。

公式サイトからうかがい知れる情報と、実際の作品の内容には大きな隔たりがある。

もし原作を読んでしまえば、きっと「こんな話だなんて思わなかった…」とがっかりするはずだ。

そのため、ここでは『ブレンド・S』がどのような作品であるか、なぜ原作を読んではいけないかを、できるだけ正直に伝えたい。

 

※2017/9/25追記

この記事はいわゆる、

「読むなよ!絶対に原作を読むなよ!」

というネタ記事です。

むしろ、『ブレンド・S』はきららの4コマの中でも一番好きな作品のひとつで、アニメを観るのも今から楽しみにしています。

 

ただ、第一印象と、本当の作品の内容にだいぶ違いがあるのは本当なので、原作未読の方はこの記事を読んで心の準備をするのも良いかもしれません。

そして、アニメの放送前でも放送後でも良いので、原作も手に取っていただければと思います。

 

 

1.苺香はドSではない


引用:「ブレンド・S」1巻19ページ

 

いきなりこの作品を全否定するが、事実なので仕方ない。

苺香はドSどころか、誰かに喜んでもらうために一生懸命がんばることができる、とても優しい女の子だ。

 

従業員が、何かの属性を演じながら接客をする喫茶店「スティーレ」。

苺香がドSキャラを演じているのは、外国人店長のディーノに頼まれたからであり、男性客の評判も良かったからだ。

お客さんが帰った後、仕事とはいえなんてひどいことを言ってしまったのかと後悔し、心の中でお客さんに謝る優しさが苺香にはある。

 

ツリ目で、緊張すると表情が怖くなってしまうのを気にしている苺香は、できるなら普通の接客がしたいと思っている。

それでも店長やお客さんからの期待に応えるため、悩みながらもドSキャラを演じ続けている。

こんなに健気でいじらしい子、応援したくなるに決まっている。

 

苺香以外のキャラも、接客時に演じている属性と本来の性格は異なる。

ツンデレ担当の夏帆は誰に対しても気さくに話しかけられる明るい子で、決して理不尽な暴力を振るったりはしない。

妹属性の麻冬は成人済みの大学生であり、苺香や夏帆からは頼りがいのある先輩として慕われている。

 

苺香たちの、接客時のいかにもあざとい姿と、バックヤードで見せる人間くさい姿のギャップ。

これこそが、『ブレンド・S』という作品の魅力だと思う。

 

2.男キャラが多く登場する、しかも男女ラブコメ要素が豊富


引用:「ブレンド・S」3巻23ページ

 

喫茶店を舞台にしたきららアニメといえば、まず『ご注文はうさぎですか?』が思い浮かぶ。

ブレンド・S』もごちうさのような、喫茶店で働く女の子たちがキャッキャウフフする日常を描いた作品に違いない。

 

そう考えている人がいるなら、大きな間違いだ。

この作品に、百合要素はほとんどない。それどころか、この作品の大半は男女ラブコメ要素で占められている。

苺香には店長のディーノ、夏帆にはキッチン担当の秋月、麻冬には常連客のモブと、主要な女性キャラ全員に相手役の男性がいる。

きららアニメに男は不要、ましてや彼氏なんてと思っている人が聞けば卒倒ものだろう。

 

ディーノが苺香をアルバイトに雇ったのは、彼女の黒髪とツリ目に「萌え」を感じ、ドSキャラの才能があると判断したからだ。

第1話のころから苺香を好きだと叫んではいたが、それはアイドルを応援するファンのような感情であり、本気ではなかったと思う。

 

いつからか、ディーノは苺香を一人の女性として意識するようになる。

彼女との仲を進展させたいと思いつつも、今の関係が変わってしまうのを恐れて行動に移せない。その姿は、まるで思春期の男子だ。

 

ディーノは26歳で、苺香は16歳。彼が金髪のイケメンでなければ許されない恋だが、一途に苺香を想い続ける姿には好感が持てる。

この作品の真の主人公は、苺香でなくディーノだといっても過言ではない。

 

そんな気持ちを知ってか知らずか、苺香の言動は事あるごとにディーノを惑わせる。

同じシャンプーを使ってお揃いの香りだと言ったり、どさくさで触ってしまった彼の手を握り返したり…。

ドSではないが、小悪魔、魔性の女ではあるのかも知れない。

 

 

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3.男の娘アイドルのひでりがゲスい


引用:「ブレンド・S」3巻15ページ

 

この記事を書いている時点で、公式サイトに紹介されていないキャラが2人いる。

お姉さん属性の美雨と、僕っ娘属性のひでりだ。

美雨は2巻、ひでりは3巻から登場したキャラなので、2人の情報はこれから少しずつ発表されていくのだろう。

 

ただ、美雨はともかく、ひでりがアニメに登場するかは分からない。

原作での登場時期が遅いのに加え、性格にかなり難があるからだ。

もしアニメに登場させるのであれば、炎上したときの対処法をスタッフは考えておく必要がある。

 

苺香たちからも「可愛い」と言われるほど、見た目の可愛らしさだけなら作中一のひでり。

その彼――そう、彼は男の娘だ。

僕という一人称も日常的に使っていて、接客時の属性と普段の性格の差が少ない。

というより、日ごろから男の娘キャラを演じていると言うべきだろう。

 

スティーレで働く理由は自分がちやほやされたいからだと公言し、男性客を萌え豚と呼ぶ。その性格は、まさにゲスの極み。

苺香一筋である店長に見向きもされないのが気に入らず、彼を落とすのを当面の目標にしている。

 

そんな彼だが、店長が苺香を好きだと知ってからは、からかいつつも2人の恋路を応援するようになる。

また、初登場時のインパクトから一転、それ以降のひでりは比較的おとなしい。

男の娘であるゆえ、男性キャラと女性キャラのどちらと一緒にいても違和感がないからか、本人メインの話よりも脇役に徹している話の方が活き活きしているように見える。

 

3巻の最終話で、ついにディーノは苺香に告白をする。

その結果をここに書くのは避けるとして、なかなか一歩を踏み出せなかったディーノが告白をする決心を固めたのは、ひでりの恋愛指南による積み重ねがあったのも無関係ではないだろう。

 

「ドS」という一発ネタに頼らず、萌え4コマでは鬼門とされる男女ラブコメ路線に方針転換し、『ブレンド・S』はアニメ化するほどの人気作品になった。

もちろん、この成果は作者である中山幸さんの力量があってこそだ。

 

しかし、3巻というマンネリに陥りかねない時期に登場し、この作品の男女ラブコメ路線を確固たるものにしたひでりの功績も無視できない。

アニメに登場する可能性は半々といったところだが、個人的にはぜひ登場してもらい、作品を大いに盛り上げてほしい。

 

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